美味しい紅茶を入れるために
茶葉を買って紅茶を入れる場合、茶葉の分量には気を遣う必要があります。どんなに美味しく高級な茶葉を使用しても、分量を間違えていると、本来の味や香りを最大限に楽しむことができません。
茶葉は種類や等級、どのような飲み方をするかによって、必要な茶葉の分量が決まっています。
基本の茶葉の量
主に茶葉を購入すると、パッケージの裏などに紅茶を美味しく飲むために必要な分量や入れ方が記されています。記載がない、あまり詳しく書かれていない場合には、紅茶を入れるために定められた基本の分量を参考にするのがおすすめです。
基本の分量は、「湯量300ccに対して茶葉4~5g」です。湯量300ccはティーカップ2杯分、一人で一度に飲む標準的な分量になっています。
紅茶は一度にたくさん作れば作るほど冷めにくく、長く楽しめます。少ない分量を作る方法は難しいため、最低でもカップ2杯分以上を作ると良いです。
茶葉の大きさによって異なる
茶葉には、大きなアッサム茶葉を使用して、葉の形状を残したまま加工する「フルリーフ」と、小さな葉や大きな葉を細かく砕いて加工する「ブロークンリーフ」の2種類が存在します。
フルリーフの場合は基本の湯量に対して3~4g、ブロークンリーフの場合は2.5~3gが適量になります。
茶葉の等級によって異なる
紅茶には、茶葉を摘んだ季節や状態によって等級(グレード)が定められています。
その等級によっても美味しく入れる茶葉の量は、微量に異なってきます。
オレンジペコ(OP)…3.5~4g
ブロークン・オレンジペコ(BOP)…3g
ブロークン・オレンジペコ・ファニングス(BOPF)…2.0g~2.5g
CTC…3.0g
紅茶の種類によって異なる
紅茶の中でも、種類や飲み方によって茶葉の適量に違いがあります(茶葉の分量は全て、湯量300ccに対してのものになります)。
・ダージリン
ダージリンは芳醇な香りとほのかな渋味を楽しむため、ストレートで飲むことが多いです。そのため茶葉も基本の分量に従います。
約5gの茶葉を使用することで美味しく入れることができます。質の良い茶葉はフルリーフのものが多いため、少し多めに入れても大丈夫です。
・アッサム
アッサムは香りよりもコクを楽しむミルクティー向きの紅茶です。ミルクを加えることを計算に入れて、少し濃いめに作ると美味しい仕上がりになります。茶葉は約6~8g程度を使用します。
・アールグレイ
紅茶界初のフレーバーティーと呼ばれるアールグレイは、香りに特化した紅茶です。セイロン、ダージリンなど茶葉に香料を付けて作る紅茶のため、基本はストレートティーに適しています。茶葉は約5~6g、ミルクを加える場合には1.5倍ほど茶葉を増やすと良いです。
・ディンブラ・ティー
アイスティーを作るのに最適な紅茶です。基本量の水に対して約3gの茶葉を入れることで、香り豊かなすっきりした味わいの紅茶に仕上がります。
・キャンディ
あまり主張しない、控えめな味と香りが特徴のキャンディは、フルーツティとして飲むことが多い紅茶です。果汁とバランス良く絡めるために、しっかりと茶葉の風味を引き出すことが大切です。茶葉は約5~6g使用します。
分からない時は濃いめに作る
どうしても茶葉の適切な分量が分からない場合は、濃いめに作ることがおすすめです。
薄めに作った紅茶に茶葉を加えて濃くすることはとても難しく、美味しくなりません。しかし濃いめに作ったものにミルクや砂糖を加えたり、お湯を足して好みの味に調整することは可能です。

