セパレートティー

セイロンティーとアールグレイの違いと紅茶のカフェインで注意すること

紅茶の一大生産地セイロンとは

セイロンとは、インドの南海上にある国「スリランカ民主社会主義共和国(スリランカ)」の昔の名称です。

元々はイギリスの植民地でした。1948年に独立してから1972年に現在の国名に変わるまで、この名称を使用していました。

かつてはコーヒーの栽培を行っていた地域ですが、統治国であったイギリスの紅茶文化を支えるため、国を挙げて紅茶の生産を盛んに行うようになりました。

スリランカは年間を通して20℃前後の涼しい気候が続き、雨季と乾季のメリハリがはっきりしているため、茶葉にとって良い環境が整っています。標高の高い地域ほど、良質な紅茶を栽培することができます。

現在、スリランカの紅茶の輸出量は20万トン以上で、世界2位の規模を誇ります。日本で飲んでいるセイロンティーの6割が、スリランカから輸入したものです。

セイロンティーの種類

スリランカで栽培されている紅茶は、茶園と加工場がある地域の標高によって、ハイグロウンティー、ミディアムグロウンティー、ローグロウンティーの3種類に分類できます。

それぞれの地域によって異なった味や香りの紅茶が育ちます。

ハイグロウンティー

標高1,200m~2,000mの最高地エリアで栽培している紅茶です。

味も香りも強く、最高級品と呼ばれる茶葉のほとんどがハイグロウンティーです。渋味も同様に強いため、ミルクティーとして飲む方法が最適です。個性が強く、コクの深い味わいを楽しめます。

代表的な紅茶
・ヌワラエリア
スリランカ中央部の山岳地帯に広がるヌワラエリアで栽培している紅茶です。霧の広がりやすい地域で、低温多湿な環境が上質な茶葉を生み出しています。

ほのかな甘い香りが特徴の、オレンジ色が綺麗な紅茶になります。セイロンティーと称して売られている紅茶の多くに、ヌワラエリア産の茶葉が使用されています。

・ウバ
スリランカ南東の高山地帯にあるウバで栽培している紅茶です。収穫できる茶葉は刺激的な香りと味わいから高級茶葉として名を馳せ、世界三大紅茶の一つとして有名です。

個性的な風味を持つため、飲む人によって好みが分かれます。初心者よりも紅茶に慣れ親しんだ紅茶通の人たちに好まれる逸品です。

・ディンブラ
スリランカ西部の山岳地帯に広がるディンブラで栽培している紅茶です。ウバと並ぶセイロンティーの代表格で、「セイロンティーの王様」と称されます。

滑らかな甘さとバラのような芳醇な香りが特徴的です。ミルクや果汁など様々な味にもバランスよく適応します。現地では日常的に飲まれる定番の紅茶として人気です。

ミディアムグロウンティー

標高600m~1,200mの中間的な地域に位置するエリアで栽培している紅茶です。
味と香りのバランスが良く、癖のない安定した紅茶が多いです。ストレートティーでもミルクティーとしても楽しめる種類が揃っています。

代表的な紅茶
・キャンディ
スリランカ中央部のキャンディ地域で栽培されている紅茶です。この地域は15~19世紀に栄えたキャンディ王国の現存する最後の古都でもあり、歴史ある土地で育った紅茶はスリランカを代表するミディアムグロウンティーとして親しまれています。

飲みやすい、控えめな薄味が特徴的で、アイスティーにすると美味しさが引き立ちます。甘い洋菓子との相性も抜群で、お茶会には欠かせない紅茶です。

ローグロウンティー

標高600m以下の低地で栽培している紅茶です。

薄味の茶葉が多いため、果汁や香料を混ぜて飲むのに適しています。

代表的な紅茶
・ルフナ
スリランカ南部にある熱帯雨林の地域で栽培される紅茶です。

黒い色をした茶葉は渋味が濃厚で、チャイやミルクティーとして飲むことが多いです。国内での流通は少ないですが、愛好家に人気の紅茶です。

アールグレイは、古くから世界中で親しまれてきたフレーバーティーの代表です。

過去のイギリス首相・グレイ伯爵の指示によって開発された紅茶ですが、開発に携わった紅茶店が特許の出願をしなかったために、アールグレイは誰もが自由にブレンドして販売できる紅茶として定着してきました。

そのため、様々な紅茶ブランドから、それぞれ異なった味や香り、特色を持つアールグレイが作り出されています。

トワイニングアールグレイ

紅茶の本場イギリスで発展してきた、300年もの長い歴史を持つ英国王室御用達の人気ブランドです。専門店だけでなく、スーパーなどでも手軽に購入できるため、幅広く愛され続けています。

トワイニングが作るアールグレイは、ベルガモットの香りがしかっりとついた、香料を重視する紅茶が特徴です。同じ柑橘類であるレモンやオレンジを混ぜることで、メリハリのある香りを作り出しています。

色合いも美しく、ストレートでもミルクでも楽しめます。

ジャンナッツアールグレイ

世界中の紅茶産地を旅して回り、本物の上質な紅茶の味を極めた、ジャンナッツ・ドレス氏によって作られたフランスの歴史あるブランドです。

スリランカのディンブラにある専用の茶園と製造工場で加工された、新鮮で上質な茶葉をふんだんに使用したアールグレイは、鮮度も香りも申し分ない最上級紅茶です。

品質と飲みやすさを重視した、癖の少ないストレートティーとして楽しむことができます。

ディルマアールグレイ

ディルマはスリランカ出身の創設者メリル・J・フェルナンドによって作られた、上質で新鮮なセイロンティーを世界中に広めるために尽力している紅茶ブランドです。

使用する茶葉はセイロンティー100%。低地で栽培された、コクの強いしっかり安定した茶葉とベルガモットを掛け合わせた、濃い味わいを楽しめるアールグレイをブレンドしています。

ストレートではコクが強すぎると感じる場合は、ミルクティーにすることで、あっさりした香りとバランスのとれた美味しい紅茶を楽しめます。

ルピシアアールグレイ

日本を代表する紅茶ブランド・ルピシアは、世界中の良質な茶葉を輸入販売する紅茶ブランドです。新鮮な茶葉を使用して製造したオリジナルブレンドティーは、海外でも高い評価を受けています。

細かく砕いた茶葉を使用して抽出を簡単にした「ブレックファスト・アールグレイ」はミルクに抜群に合う味と香りです。

フォションアールグレイ

フランス・パリ発祥の食品メーカー、フォションでは、セイロンやアッサム、ダージリンなど様々な種類の紅茶を用意して、百貨店などに卸しています。

華やかで香り豊かなフレーバーティーの種類が豊富で、オリジナルブレンドのアールグレイも、香りに力の入った上質な紅茶に仕上がっています。

濃い色合いの紅茶は、ミルクを加えることでさらにコクが深くなり、まろやかな後味を楽しむことができます。

ロイヤルコペンハーゲンアールグレイ

ロイヤルコペンハーゲンは、デンマークの陶磁器で有名なブランドです。日本ではライセンスを取得し、オリジナルのブレンド紅茶を製造・販売しています。

丁寧に作られたアールグレイは、新鮮なオレンジ・ペコーの茶葉を使用しているため、あっさりとした、渋味が控えめの味が特徴です。ベルガモットも甘味を重視した香りを使用して、爽やかな紅茶に仕上がっています。

海外では手に入らない珠玉の一杯を堪能できます。

紅茶に含まれるカフェインとは

カフェインとは、摂取することで脳を刺激し、一時的に興奮状態にするアルカノイドと呼ばれる物質の一種です。飲むことで眠気を覚ましたり、イライラを鎮めて集中力を高める効果があります。

コーヒーに多く含まれていることが知られていますが、緑茶や紅茶の原料となる、チャノキの葉にも含まれています。

メリットとなる性質も多く持つ物質ですが、逆に不眠になる、胃腸に負担がかかるなど、多量に摂取すると人体に悪い影響をもたらす一面も持ち併せています。

特に、妊婦の方にはカフェインは厳禁という考えが定着し、産婦人科に行くと、カフェインの摂取をやめる、極力控えるようにと注意を受けます。

妊娠中にカフェインの過剰摂取が良くない理由

妊娠中にカフェインの含まれるものを飲んだり食べてはいけないと言われる最大の理由は、お腹にいる胎児に大きな影響が出ることが明らかになっているからです。

カフェインは通常、体内に入ると4~8時間かけて体内で分解され、無効化します。しかし妊娠中はカフェインの分解能力が低下して、長い間カフェインの効果が体に残ります。そのため、大量に摂取すると興奮状態が普段よりも長く続き、心身を披露させる原因になります。また、カフェインには利尿作用があり、大量に摂取することで、体内に吸収しなければならないカルシウムや鉄分まで、尿として排出してしまう場合もあります。すると、本来なら赤ちゃんに送らなければならない栄養分まで体外に出してしまうことになり、胎児がうまく育たずに流産してしまう、低体重児、発育障害児として生まれてくるなどの弊害が起こります。

カフェインの効果は、お腹の中にいる胎児にも同じ影響を及ぼします。ゆっくりと時間かけて養分を蓄え、成長していかなくてはならない胎児にとって、カフェインの成分はその成長を妨げる要因になる危険もあるのです。

飲む分量に気を付ける

胎児に影響のあるカフェインが含まれているからと言って、絶対に紅茶を飲んではいけないわけではありません。紅茶の中にはポリフェノールやビタミンなど、ストレスを軽減してリラックス効果をもたらす成分も多数含まれているので、妊婦さんの気分転換にはおすすめの飲み物でもあります。摂取量の限界を知って、適度な分量を飲むことで母子ともに健やかに生活を送りましょう。

一般的に、健全な成人が摂取しても大丈夫とされる一日のカフェイン量は、400㎎程度とされています。紅茶一杯(150ml)中に含まれているカフェインは、60g程度です。本来なら4~5杯は飲んでも大丈夫ですが、カフェインの分解能力が低くなることを考慮すると、妊娠中はその半分か、それ以下に抑えるほうが安全です。

特に注意するべき時期

妊娠してから出産まで、胎児の健康を考えればカフェイン摂取量を常に気にしておく必要はありますが、特に気を付けるべき時期を把握しておけば、たまには落ち着いてティータイムを楽しむ余裕も出てきます。

妊娠初期(妊娠後3~4ヵ月程度)は、赤ちゃんが体の基盤を作る最も重要な時期であり、母体から胎児に多くの養分や血液を送り込まなければなりません。この時期にカフェインを多く摂取すると、血流が悪くなり、うまく栄養が送れなくなって生育に支障を来たす危険があります。妊娠初期の頃にはできる限りカフェインの摂取は避けて、母子共に栄養補給に努めるのが理想です。

その後、安定期に入ると、多少のカフェインは摂取しても問題ないとされています。一日の分量だけ把握した上で、計画的に飲むことが大切です。

おすすめの紅茶・飲み方

多く紅茶を飲みたい場合には、カフェインの分量を少なくする加工がされたカフェインレスの紅茶を飲むことがおすすめです。また、初摘みの茶葉で作られた紅茶ほどカフェインの含有量が多くなるため、グレード(等級)の低い、遅摘みの茶葉を使用した紅茶だと、カフェインの含有量も少なくなります。

お湯で直接煮出したものより、水に浸けてじっくりと成分を抽出した水出し紅茶のほうが、カフェインの成分が抽出されにくいことが明らかになっています。さっぱりとして飲みやすいので、たくさん飲む人は水出し紅茶もおすすめです。

インド西部で栽培する上質な紅茶・ダージリン。「紅茶のシャンパン」と呼ばれる上品で爽やかな香りと味わいを持ち、世界三大紅茶にも数えられています。

ただ味や香りを楽しむだけではなく、ダージリンには飲むことで体にも非常に良い栄養分がたくさん含まれています。

ビタミンやミネラルの補給

ダージリンの茶葉の中には、多くのビタミン・ミネラル成分が含まれています。体を健康に保つためには必要な栄養素ですが、現代の不規則な生活の中では不足しがちです。

ダージリンを一日一杯飲むだけでも、足りないビタミンやミネラルを補給することができます。大人だけでなく、子供の成長にも良い効果をもたらします。

様々な病気の予防・治療

紅茶の原料となるチャノキの茶葉には、殺菌成分・抗菌作用が多く含まれています。そのため、昔からうがい薬などにも用いられてきました。

ダージリンに含まれるフッ素は、歯を白く丈夫にしてくれます。抗菌作用もあるため、虫歯の予防に効果があります。殺菌成分を含むカテキンは、風邪やインフルエンザなどの感染症を防ぐことができます。

体の免疫力も高めるため、ガンの原因となる悪性腫瘍が発生するのを抑える効能も期待されています。

リラックス効果・疲労回復

ダージリンに含まれるポリフェノールの一種であるテアニンには、興奮を抑えて気持ちを鎮める効果が確認されています。ゆっくりとくつろぎながら紅茶を飲むことでリラックス効果が得られます。

また、ダージリンにはゲラニオールと呼ばれる、バラなどにも含まれているリラックス成分が多く含まれていて、香りを嗅ぐだけでも大きなリラックス効果が期待できます。

また、程よい量のカフェインは睡眠効果を高める作用があります。寝る前に飲むと、落ち着いて安眠ができるため、疲労回復にも繋がります。脳の疲れをとることができるので、飲んだ後には集中力を復活させることもできます。

胃腸の正常化・成人病の改善・ダイエット効果

テアニンによるリラックス効果は、緊張した筋肉を柔らかくほぐし、体の血流を良くします。血行が良くなると内臓が温まりやすくなり、胃腸が正常に動くようになります。その結果、便秘の解消や冷えの改善が期待できて、ダイエット効果にも繋がる場合もあります。

ダージリンの茶葉に含まれるテアフラビンは、血糖値の上昇や脂肪の吸収を抑えてくれる効果を持ちます。高血圧や糖尿病、肥満などの成人病やメタボリック・シンドロームの解消にも効能を発揮します。

また、カフェインやカテキンには脂肪燃焼効果があることが判明しています。運動前に飲むことで、余分な脂肪を効率よく燃やすことができます。

美白・美容効果・アンチエイジング

ダージリンに含まれるビタミンやミネラル、ポリフェノールなどの成分は、体内の酸化を抑制する抗酸化防止効果を持ちます。酸化を防ぐことで老化の速度を緩やかにして、アンチエイジングの効果が期待できます。

シミを除去して、肌をきめ細かく美しく保つ効果もあります。ハイドロキノンと呼ばれる成分は美白効果が証明されていて、化粧品にも活用されています。

更に、紅茶のもたらす利尿作用が体の中の老廃物を体内に排出し、体を綺麗に、健康的に維持することができます。

紅茶   紅茶

紅茶のピックアップ記事

  1. 紅茶の入れ方
    紅茶を飲まない人の中には、「紅茶に含まれる苦味や渋味が嫌い」という理由を挙げる人が多くいます。…
  2. 耐熱性ティーセット
    毎日の紅茶タイムは人生でも至福の時ブレイクタイムに飲む紅茶は最高な時間です。ストレスも取りあえず…
  3. 耐熱性ティーセット
    ヘルシーでもちもち、紅茶アイシングの豆乳ドーナツの作り方ちょっと小腹がすいたティータイムに、紅茶…

紅茶の最新記事

PAGE TOP