紅茶には生活習慣病の予防、美容効果、ダイエット効果、リラックス効果等の多くの効能がある一方で、飲みすぎることで副作用が起こることがあります。
目次
タンニンと貧血
紅茶にはタンニンが含まれています。
タンニンは紅茶の渋みの正体で、これは鉄イオンと反応し結びつく性質があります。
そのため、紅茶を摂取しすぎることで、鉄分の吸収の妨げになることがあります。コーヒーや緑茶にもタンニンが含まれていますが、紅茶のタンニン含有量はその中でも一番多いです。
栄養の吸収を阻害
紅茶ポリフェノールには脂肪吸収を抑制してくれる作用があり、肉や魚などの動物性食品に含まれている「ヘム鉄」は、紅茶と一緒に摂取することで体に吸収されにくいため、「ダイエット」に効果的とされています。
しかしながら、食事と一緒に摂取することで、栄養も利尿作用と一緒に外に排出されてしまうことがあります。
実際にも、紅茶の生産で有名なスリランカの人は食事の時には紅茶を飲まないようです。
ただし健康な人であれば、1日1~2杯なら何も問題はないでしょう。
紅茶とアレルギー
紅茶を飲むことでアレルギーを発症してしまう人がいます。以下はアレルギー症状の例です。
・紅茶を飲みすぎることで、胸のあたり、胃の部分からこみ上げてくるようなむかむかとしたむかつきや吐き気などを引き起こすことがあります。
・吐き気や頭痛などが起こることがあります。摂取し続けることで命にかかわる場合もあります。
異常を感じるようであれば、紅茶を飲むことをやめて、アレルギー内科に受診することをおすすめします。
・紅茶アレルギーの人が、短時間で多量の紅茶を摂取すると、アナフィラキシーショックを起こすことがあります。
アナフィラキシーショックとは、アレルギー反応によって血圧が急低下し、意識の低下などを引き起こす症状です。こちらも最悪の場合は命を失うことがあります。
カフェイン中毒
紅茶に含まれるカフェインの働きは、疲労回復やストレス解消に効果があります。
そしてリラックス効果のあるテアニンと、覚醒作用のあるカフェインが一緒になることで、集中力を高めて作業効率を向上させることも期待できます。
しかし、このカフェインが原因で頭痛が起きたりすることがあります。
カフェイン中毒になると常に血管が収縮した状態になり、それが元に戻ろうとするときに血管拡張が起こり頭痛が発生します。
カフェインで胃が荒れる
紅茶のカフェインには、覚醒作用があり眠気覚まし等のメリットがある一方で、同時に胃への刺激が強く胃酸の働きを活発化させる効果があります。胃酸の働きが活発になりすぎると胃潰瘍や十二指腸潰瘍のような病気に繋がることもあります。
紅茶と尿路結石
紅茶には、尿路結石の原因になる成分が含まれています。
カフェイン・タンニン・シュウ酸が尿路結石の原因として挙げられますが、その中でもシュウ酸が最も大きい原因です。
シュウ酸は腎臓に入るとカルシウムと結合して結石になる性質を持っています。
紅茶以外にもコーヒーや濃い煎茶の飲み過ぎでも同様のことが起きることがあります。
このような副作用があるもの、多量に飲まなければビタミン・ミネラルが摂取できたり、風邪予防・虫歯予防といった健康面でのメリットも沢山あります。紅茶は適度に楽しみましょう。