このブランドは1987年、日本で始まりました。オーナーの山田詩子さんは大学の卒業後に、自らの心の中にあるイメージを表現して具体的な製品にする手立てとして、紅茶を選びました。英国の紅茶文化への興味によるものです。彼女が製品を作るとき、まずはイメージを固めます。例えば、女の子のお茶会、子供が両手マグで飲むハーブティーなど、多種多様なものです。そしてそのイメージに沿った茶葉やハーブを選び、パッケージをデザインし、作品を作り上げるのです。その手法は、紅茶のブレンドというよりもむしろ美術作品に近いものがあります。山田さんは、イラストレーターや絵本作家としても活躍されていらっしゃいます。
創業時の店舗であった国分寺店は1998年に閉店しましたが、輸入雑貨を中心に扱うセレクトショップでの取り扱いや、8店舗の直営店と通信販売によって、ティータイムを楽しむための様々な商品を販売しています。
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カレルチャペック紅茶の特徴
このブランドは、多くの種類の茶葉を取り扱っています。定番のアッサム・ダージリンなどのストレートティーはもちろん、フレーバーティーやデカフェ、水出し専用の茶葉もあります。中でもフレーバーティーは季節ごとに登場する限定のものがあり、つい集めたくなってしまいます。また、その種類もアップルやキャラメルなど定番のものから、さくらやカスタード、バナナなどの珍しいブレンドまで様々です。品質にもこだわっており、最高位を意味する「シュープリームシリーズ」はヌワラエリヤやキャンディ、ルフナなど、高品質だけれども大手の紅茶店では取り扱いの少ない茶葉も用意されています。
カレルチャペックの店名の由来はチェコの作家
オーナーの山田さんは、小学校4年生のときに1冊の本と出会いました。「長い長いお医者さんの話」というタイトルのその本は、カレルチャペックというチェコの作家の書でした。まるでユーモアに温かさや冷たさをブレンドしたような読み応えで、彼女の心に深く残りました。そして彼女は、カレルチャペックの熱心なファンになり、ついにはブランド名にしてしまうほどでした。カレルチャペックは鋭い時代認識にユーモアを織り交ぜ、小説や戯曲、童話、エッセイを作る作家でした。
カレルチャペックはかわいらしいパッケージ
みつばちやクマなど、様々な生き物をモチーフに描かれたパッケージは、山田さんの手によるものです。ふわふわとしたタッチは女性に人気で、優しいイメージは出産祝いなどにぴったりなのではないでしょうか。茶葉のほか、グラスやマグカップ、ボトル、ミルグジャグなどの紅茶道具や、ジャムやお菓子などの食品も山田さんのイラストがデザインされており、世界観を楽しむことができます。
このブランドのテーマは「おいしい紅茶をたのしく」です。良質な茶葉の提供はもちろん、ティータイム全体をプロデュースすることを目指しています。イラスト入りの製品は、イメージを統一してお茶の時間をひとつの作品として作り上げるのに役立っています。
カレルチャペックにはお子様向けのハーブティーも
お子様にジュースなどの冷たく甘いものばかりを飲ませたくないママにぴったりな、チルドレンハーブティーがあります。ノンカフェインなので安心して飲ませることができますし、ストロベリーやキウィ、アップルなどのフルーツの香りでお子様にも親しみのある飲みやすい風味に仕上がっています。ビタミンCが豊富なローズヒップが入っていますので程よい甘さと酸味で、お子様だけでなくママにも人気のハーブティーです。もう少し甘みを足したい場合は、砂糖ではなく蜂蜜を選ばれることをおすすめします。