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アッサムとは
アッサムティーは濃厚なコクと芳醇な香りが特徴で、紅茶の中で最も味が濃いストロングティーとして知られています。味わいの濃さから、ミルクティーに最も合う茶葉であると世界中に認められており、「ミルクティーと言えばアッサム」と言われるほど定番化しています。特にCTC茶葉のアッサムがミルクティーに最適で、生産地のインドではチャイなどにも使われています。
CTC製法とは、Crush(潰す)Tear(引き裂く)Carl(丸める)の略です。なぜそのままの茶葉を使わないのかというと、細かく切ると早く抽出できる上に、濃い味の紅茶になるのです。しかし、ただ切っただけでは見た目が悪いので、丸めて形を整えます。アッサムの8割~9割がこの製法で作られています。
また、アッサムの甘い香りはモルティーフレーバーと呼ばれています。CTC製法以外の茶葉ももちろんありますが、紅茶専門店などでしか取り扱われていません。従来通りのオーソドックス製法とCTC製法の茶葉では、美味しさが全く異なります。どちらの製法もストレートよりもミルクティーで飲む方がおすすめですが、ストレートでも濃厚な味と香りを楽しめます。
アッサムとダージリンの違い
産地は北東インドのブラマプトラ河の両岸に広がるアッサム平原です。アッサム平原は雨量の多い土地で、世界最大の紅茶の産地として知られています。
同じくインドで生産されているダージリンは、標高1000m以上の高地で育てられています。気温が低いので繊細な葉が育ち、摘む時期によって味に大きな違いが出てきます。
平地で育てられているアッサムは、川沿いの低地で育てられているため気温が高く温度差が少ないので、大きな葉が育ちます。摘む時期によって風味やコクは異なりますが、ダージリン程の大きな違いはありません。
このように産地の違いから、ダージリンとアッサムの紅茶としての特徴が大きく異なってくるのです。生産量はアッサムの方が多く、インドで生産される茶葉の50%を占めています。
アッサムのクオリティーシーズン
茶葉の色は黒褐色で、クオリティーシーズンの時期にはゴールデンチップス(金の芽)が多く含まれるという特徴もあります。新鮮なものは花のような強い香りがあり、上等な茶葉になると洋酒のような芳醇な香りを感じるものもあります。生産期は4~11月で、茶葉を摘む時期によって風味が異なります。
4~5月のファーストフラッシュは甘味が強く、コクのある味わいと芳醇な香りが特徴です。セカンドフラッシュと比べると味わいなどの特徴が弱いと言えます。
6~7月のセカンドフラッシュはアッサムの中でも最良品とされています。濃厚な味わいがミルクティー向きとされています。ファーストフラッシュと比べると、より甘い味わいが感じられます。
10月~12月初め頃までに収穫されるオータムナルは、黒みがかった濃い赤色の水色と、重い渋みが特徴。ミルクティーにすると渋みが和らぎます。
アッサムの効能
紅茶には抗酸化作用や殺菌作用などがあり、アッサムにも同様の効能があります。渋みの強い味のため、他の紅茶よりも成分が多く含まれる傾向にあります。ポリフェノールやミネラルを豊富に含むので、健康志向の方にもおすすめの紅茶です。