ティーカップ

紅茶好きなら知っておきたい紅茶やティーカップの歴史

紅茶が好きで良く飲むという人は大勢います。しかし種類や味には詳しいけれど、紅茶がどのように誕生して、どんな経緯で世界中に広まって人気の飲み物になったのかを知っている人は、意外と少ないものです。

紅茶は現代に普及するまで、どんな歴史を辿ってきたのでしょうか。

元々は緑茶が主流だった

初めてお茶を飲む文化を形成した国は、中国です。中国に原生していた「チャノキ」と呼ばれる、椿の仲間である常緑樹の葉をお湯で蒸らして飲みました。元々は、現在の緑茶と呼ばれているお茶が主流で、体に良く集中力も高められることから仏教と共にアジア諸国や日本にも広がり、普及しました。シルクロードを経由して、地中海地域や中東地域にも、お茶を飲む文化が定着していきました。

ヨーロッパに広くお茶が伝わったのは大航海時代の頃で、オランダやポルトガルの船団が中国を訪れた際に持ち帰り、貴族が飲む高級な飲料として話題を集めました。この当時は、まだ緑茶として飲まれていました。

運搬途中のトラブルが紅茶の始まり

ヨーロッパに茶葉を持ち帰るには、船で何か月もかけて運ぶ必要がありました。緑茶は鮮度と浅い発酵が特徴のため、その間にできるだけ新鮮さを保とうと様々な工夫がされました。

しかし、ある船の中で保管が不十分だった茶葉が大量に発酵してしまい、変色して品質が落ちてしまいました。捨てるにはもったいないと、その茶葉を蒸らして飲んでみたところ、強い香りとコクのある味わいがヨーロッパ人の味覚にマッチし、素晴らしい飲み物だと絶賛されるようになりました。この出来事によって、紅茶が生み出されました。

イギリスで大流行

当初、紅茶はオランダやフランスの王族や貴族によって飲まれていましたが、やがてイギリスに渡ると、高貴な人々の生活のステータスとして重宝されるようになりました。イギリス国内で紅茶文化が花開き、紅茶に砂糖やミルクを入れる風習も広がり、人々に欠かせない飲み物に進化していきました。

イギリス人にとって、自国で栽培できない紅茶は、貴重な輸入品でした。中国からいかに安く茶葉を輸入するかで、貿易権や植民地を巡って幾度も戦争を起こすほどでした。紅茶はまさに、世界中の国交や治安を左右するほど影響力のある存在に進化していきました。

新たな茶葉の発見と革命

かつては、ほとんどの茶葉の入手を中国からの輸入に頼っていましたが、イギリス人の探検家が1823年に、植民地のインドで新しい野生のチャノキ(アッサム種)を発見したことから、インドで大規模な茶園が製造され、大量に紅茶を作れるようになりました。アッサム種は中国種に比べて葉が大きく、紅茶を大量に作るにはうってつけでした。茶葉は気候条件のいいアジア諸国で盛んに栽培されるようになり、イギリスの紅茶文化を支えてきました。

世界中に発信された紅茶文化

紅茶は元々、イギリスでは王侯貴族が贅沢な暮らしを象徴するために飲んでいた紅茶ですが、産業革命が起きて平民の中にも格差が生まれてくると、商人や経営者などの中流階級の間にも紅茶が普及しました。やがて労働者階級にも紅茶を飲む文化が広がり、国民的な飲み物に発展していきました。

その後は紅茶を専門に扱うお店やカフェも作られ、オリジナルブランドが続々と登場しました。世界で初めて、ティーバッグを開発して誰でも手軽に飲める紅茶を発明したのも、イギリスです。

イギリスで発展した紅茶文化は、時代を経て海外に発信されるようになり、それまでは緑茶やコーヒーが主流だった地域でも、紅茶の人気が高まっていきました。かつては日本茶を飲む文化しかなかった日本にも、文明開化と共に紅茶が広まり、人気の飲み物として現代まで定着してきました。

普段何気なく使っているティーカップですが、ティーカップにも歴史があることをご存知でしょうか。ティーカップはそもそもどのような起源があり、どのように使われるようになっていったのでしょうか。紅茶と共に発展してきたティーカップの歴史をたどります。

ティーカップの始まり

ヨーロッパにお茶が持ち込まれて広まった17世紀、ティーカップもヨーロッパへともたらされました。ただ、当時のティーカップは中国の広東や日本の伊万里から持ってきたもので、日本の湯呑のように把手は付いていないものでした。初めてヨーロッパでティーカップを作ったのはドイツのマイセンです。ヨーロッパでは白く硬い陶磁器の作り方はまだ開発されていなかったため作り方がわかりませんでした。そこで当時の王アウグストが、錬金術師ヨハン・フリードリッヒ・ベトガーを監禁し、その作り方を開発させ白い陶磁器をマイセンで作らせたものが初めでした。その時もカップに把手はありませんでした。

コーヒーと紅茶の普及とともに現在のような形に

最初はティーカップもコーヒーカップも区別はなかったのが色々と出始めました。最初はコーヒーも紅茶も貴重だったことから、カップのサイズも小さいものでした。紅茶とコーヒーが広まるにつれて、形やデザインも変化していきました。紅茶が普及し広まるようになるにつれ、ティーカップも普及していきました。19世紀になって把手がついたティーカップが新たな流行のデザインとして出始めて、その後主流になっていきました。

マグカップとの関連

ティーカップの歴史自体は日本の湯呑などと比べるととても浅いですが、ヨーロッパには把手の付いたジョッキのようなマグカップが古くからありました。マグカップの古くはブロンズやシルバーなどでしたが、陶磁器が作られるようになると、陶器のものも出始めました。把手の付いたマグカップの長い歴史があったから、ヨーロッパではティーカップにも把手を付けたくなってしまったのでしょうか。

普段何気なく使っているティーカップ。美しい模様のティーカップで紅茶を飲むと心も踊ります。マイセンやウェッジウッドそしてロイヤルコペンハーゲンなど、様々な国の食器で楽しむのも紅茶の楽しみでもあります。お気に入りのティーカップを見つけたら、そのデザインにも注目してみてくださいね。把手のかたち一つとっても色々あります。お気に入りのブランドのティーカップのデザインを眺めながら、お好きなフレーバーの紅茶で一息ついてみてくださいね。

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