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フレーバーティのキャラメル
クリスマスの季節になると登場するこのフレーバーは、フランスで生まれたものだと言われています。パーティーに適しているフレーバーで、甘くてお菓子を思わせるような香りは子どもにも喜ばれます。香りに懐かしさを感じる紅茶ファンも多く、好評なフレーバーです。
ミルクのような香りが特徴のキャラメルティーは、ミルクとの相性が抜群です。ミルクを加えることで味がより一層引き立ち、ケーキ類にもよく合います。使用される茶葉はCTC茶やセイロン茶、または中国茶が多いです。
フレーバーティーのバニラ
最初にバニラを発見したのは、メキシコの先住民トトナコ族だと言われています。その後、トトナコ族はアステカ族に、アステカ族はスペイン人のコルテスによって征服されました。コルテスは略奪品をスペインに持ち帰りましたが、その略奪品の中にはバニラの種子も含まれていました。こうしてバニラが国外に渡り、世界中に広まったのです。
バニラティーはストレートでもミルクでも、どちらで飲んでも美味しいです。どちらも洋菓子のような甘い香りを楽しむことができます。ミルクを加えると、甘い香りがより一層引き立てられます。ビスケットなどを食べながらバニラティーを飲むと、更なる旨味が口の中いっぱいに広がっていきます。
バニラティーには、リナロールという芳香成分の香りがイライラを解消させたり、不眠を和らげる効果があります。感情の起伏を安定させる効果もあり、疲れてるときはストレスが溜まっているときに飲みたいフレーバーティーと言えます。
フレーバーティーのシナモン
シナモンティーの原料には熱帯地方に自生するクスノキ科のシナモンが使われ、ハーブには木の皮を乾燥させた部分が使われます。世界中で一番古く歴史のあるスパイスとして親しまれて、利用されています。古代エジプトでは、優れた殺菌効果や防腐効果からミイラの保存にも利用していたという説が残っています。
シナモンには甘みがあると同時に、少しスパイシーな香りがあります。ぴりっとした辛みがありますが、気にするほどの辛みではないです。そのままでは飲みにくく感じるときは、ミルクがたっぷり入ったチャイにすると、まろやかな味になります。
シナモンにはインシュリンを活性化させるという効果があります。これは糖分を体全体に運ぶ役割があり、糖尿病の改善が期待できます。体を温める効果にも優れていて、冷え症を改善したり生理痛を抑える効果もあります。特に女性におすすめのフレーバーと言えるでしょう。
フレーバーティーのチョコレート
チョコレートティーは、香ばしいカカオの香りが特徴です。カップに紅茶を注いだ瞬間から甘い香りが漂うほど、茶葉はしっかり香りづけされています。濃厚なカカオの香りと、コクのあるチョコレート味ですが、飲み口は意外なほどさっぱりとしています。
ストレートでチョコレートそのものの味だとしたら、ミルクを加えることでココアのような味を演出して楽しむことができます。すっきりとした味がいいならストレートで、スイーツ感覚で飲みたいならミルクティーがおすすめです。夏はアイスティーにして飲んでも良いでしょう。バレンタインの贈り物としても最適です。
チョコレートの甘い香りには、記憶力・集中力を高める効果があると言われています。ダイエット中で糖分を控えている人にも、カロリーが低くて甘い香りのチョコレートティーはおすすめのフレーバーです。
紅茶製品の種類とは
日本で販売されている紅茶の製品の種類は大きく「ストレートティー(オリジンティー)」・「ブレンドティー」・「フレーバーティー」の3種類に分ける事が出来ます。
大きな違いはどの種類のどの茶葉をどのようにして販売商品にするかによって分かれます。
紅茶製品の種類ストレートティー(オリジンティー)
生産国名や生産地、生産工場、生産茶園の茶葉だけを使用して、基本的にそれ以外の茶葉を混ぜていない紅茶の事です。
紅茶専門店では、近頃特に生産工場や生産茶園まで詳しく分類して販売されることが多いようです。
代表的なインドの紅茶
ダージリン(Darjeeling)
産地は北インドですが、中国種の紅茶です。独特な優雅な香りがあり、セカンドフラッシュ(2番摘み)は「紅茶のシャンパン」と呼ばれるほど、マスカットフレーバーが特徴で、深いコクのある味わいと爽快な渋みが味わえます。
アッサム (Assam)
北インドが産地で、インド種であるアッサム系大葉種が主な紅茶です。
インド最大の紅茶産地で、特有の芳香な香りと濃厚な味が特徴です。セカンドフラッシュでは特に味わいが強くなり、ミルクティーやチャイにお勧めの紅茶です。
ニルギリ (Nilgiri)
南インドが産地で、ブルーマウンテン(青い山脈)と呼ばれる高原で生産されています。
味や香り、コクもマイルドでストレートティーだけではなく、ミルクティー・レモンティーにもよくあう紅茶です。
シッキム(Sikkim)
ネパールとダージリンの間にあり、かつてのシッキム王国(現在はインド領)が産地で、ダージリンに似た味わいですが、ダージリンより渋みが少なく、透明感のあるコクが特徴です。
代表的なスリランカ(セイロン地方)の紅茶
ウバ (Uva)
スリランカ中央山岳地帯の南東部が産地で、バラに似た甘い香りが強い物や、ウバフレーバーと呼ばれるメンソール系の爽快な香りと渋みが魅力です。ミルクティーで頂くことが多い紅茶です。
ヌワラエリヤ (Nuwara Eliya)
スリランカ南西部の山岳地帯が産地で、上品でスミレやスズランのような優雅なフラワリーフレーバーが特徴です。緑茶に似た爽快な渋みがあるので、日本人には親しみやすい紅茶です。
ディンブラ (Dimbula)
スリランカ山岳地帯の南西部が産地で、水色、香り、渋みのバランスがとても良いのが特徴で、優しい花の香りとマイルドな味わいは、「紅茶らしい紅茶」と呼ばれたりもしています。
キャンディー(Kandy)
標高600~1200mの中高地が産地で、スリランカで最初に紅茶が栽培された地域です。くせがあまりなくすっきりとした穏やかな味わいが特徴で、タンニンが少ないので冷やしても濁りにくいので、アイスティーにも向いています。
ルフナ (Ruhuna)
スリランカ南部の標高200~700mの低地が産地で、ワイルドな風味とスモーキーな香りが特徴です。渋みは少なめで程よい甘みがありストレートティーでもミルクティーでも楽しめる紅茶です。
代表的なその他の国の紅茶
キーマン・キーモン (Keemun・祁門)
中国の安徽(アンキ)省が産地で、欄の花・りんご・蜂蜜等を思わせるオリエンタルな香りが特徴です。約20もの工程を経て生産される「工夫紅茶」の代表で、イギリス王国御用達にもなった高級な紅茶です。
ジャワ (Java)
インドネシアのジャワ島西部が産地で、スリランカの紅茶に似た爽快な味わいが特徴です。渋みが少なくマイルドな風味で香りにくせも少なく、後味がさっぱりしているので食事と一緒に楽しむことが出来る紅茶です。
スマトラ(Sumatera)
インドネシアのスマトラ島北部が産地で、ほんのりとした甘みが特徴です。濃いコクがありますがクセが少ないので、ストレートティーでもミルクティーでも美味しく頂ける紅茶です。
ケニア (Kenya)
ケニアの「グレート・リフト・バレー」やケニア山麓の周辺が産地で、さわやかな渋みとマイルドな香りが特徴です。CTC製法で製造されることがほとんどで、ブレンドティーやティーバッグに使用される事が多い紅茶です。